サンクチュアリ週刊ニュース

主に,米国サンクチュアリ週刊ニュースの和訳です.

ノートルダム寺院の火災 

2019.5.1


    ハミシュ・ロバートソン氏


4月15日のノートルダム寺院の火災は,フランスにとって,1940年に豪語するドイツ・ナチの力,ヒットラーの災禍によって政府が降伏した以来のショッキングな出来事でした.ドゴール将軍は,ロンドンに逃亡し,自由フランスの旗を揚げました.彼は,笑わず,フランスはもう一度自由になる事を約束しました.


今回,エマニュエル・マクロン大統領は,エドワード・フィリップ首相と共に,酷い大火の場を歩きました.ビデオに録画された彼らは,にたにた笑っていました.ビデオはインターネットで見られます.首相は,こそこそ何かを話していました.大統領は,笑いを抑え切れませんでした.マクロンは,少し後で,フランスの救世主になり,5年以内にノートルダム寺院を再建すると言いました.内務大臣のクリストファー・キャスタナーは,「ノートルダム寺院は,大聖堂ではない.私達の共通財産です.」と説明しました.


彼のコメントの最初の部分は,愚かに聞こえますが事実です.ノートルダム寺院は,カトリック教会には属していません.他の大聖堂と同様に,1905年以降,フランス国家に属しています.フランスは,公式的には無宗教です.だから,フランス政府から見ると,ノートルダム寺院は,一つの「大聖堂」ではなく,崇拝の場所であり,正しく共有財産です.コメントの2項目は,典型的な政府の偽善であり国の財産は,庶民に属していると主張しています.


フランスの民主主義の概念には,非宗教主義,あるいは,政教分離が深く織り込まれていることが,説明されなければなりません.1685年のルイ14世が,ユグノー(プロテスタント)を保護していた,ナントの勅令*1を廃止して以来,フランスの思想家達は,聖書的なキリスト教の道に従う機会を拒否し,代わりに,不可知論*2と無神論への道を選んできた事に気付きました.ナントの勅令を廃止する事で,ルイ14世は,彼の子孫,フランス革命において打ち首となったルイ16世の死の保証に,隠喩的にサインしました.英国人は,これを真似て,清教徒革命の後,1649年にチャールズ一世を打ち首にしました.フランス人は,王を打ち首にしただけでなく,王妃や子女も,数千の貴族とその家族も殺害し,無神論の国家を拒否した聖職者達,そして,数万の庶民も同様に虐殺しました.フランス革命は,無数の数百万の無辜の民を殺害した20世紀の共産革命のモデルになりました.


有難いことに,フランスは暴力革命の道を遠ざけました.そして,二度の世界戦争において,自由主義のための戦いを選択しました.第一次世界大戦において,フランスは膨大な死傷者を失いました.しかし,反クリスチャンの脅威は,政治体制に残っていました.障害の一つは,フリーメイソン*3の秘密の力でした.フリーメイソンの起源は,数百年前の宗教改革の時期でした.当時のヨーロッパの人達は,カトリック教会の宗教支配と独裁的な王による国の支配を拒否し始めました.


プロテスタントの国々では,フリーメイソンはプロテスタントの王(元首),教会と同盟しています.カトリックの国々では,フリーメイソンは,革命勢力の推進母体になっています.例えば,祈りの人,ジョージ・ワシントンは,フリーメイソンでした.トルストイは,戦争と平和において,架空のヒーロー,ピエールをフリーメイソンのモスクワにおけるスコットランド・ロッジのメンバーとしました.また,レーニンとボルシェビキ(ソ連共産党)革命の共謀者であったトロツキーも,フリーメイソンでした.彼は,五芒星として貢献し,フリーメイソンの星形五角形,共産主義のシンボルとなりました.


英国におけるフリーメイソンは,一般には,愉快に,子供の娯楽のように,前垂れを付けた男達(聖職者)が動き回り,大聖堂のアーチの空間で儀式を行っていると考えられていました.フリーメイソンは秘密結社です.でも,それは,相互援助とプロテスタントの王室を支える紳士のクラブです.フランスにおいては,非宗教或いは,無神論の国家を支える秘密結社です.フランスでは,政府で出世するには,フリーメイソンは便利です.2016年に,マクロンは,フリーメイソンになったことを表明しました.助言者のホラン大統領からはっきり紹介されたのです.マクロンは,2017年に大統領になりました.


ノートルダム寺院の火災に関して,原因はある筈です.原因が無く,火災は発生しません.2001年9月11日,ニューヨークのツインタワーの恐るべき破壊の記憶について,武装したイスラム教徒が背後に居たことを考えました.アル・カイダが飛行機をハイジャックして,ツインタワーに向けたことは明白です.しかし,大きなビジネスの利害関係があり,米国政府が犯人であったとか,ビルの構造を先行して弱くしていた,などの陰謀論もあります.


このような大惨事は,2003年に,主要な産油国,イラクへの同盟国の攻撃を惹起しました.しかし,アフガンは,アル・カイダの基盤でした.イラクではありません.サダム・フセインの政権は,疑いもなく独裁でした.イラクの人々に影響しつつも,国際法の観点から,イラクへの同盟国の攻撃はありませんでした.


武装したイスラムの教徒らは,ノートルダム寺院が焼け落ちて,一体何のメリットがありましたか.クリスチャンの記念館が焼け落ちるのを見ることが,快楽だったのでしょう.しかし,彼らはどうやって,火災が始まった天井に辿り着きましたか.補修作業員のチームは,保安の理由で,確実に厳しく監視されていた筈です.2015年のバタクラン劇場のような音楽ホールに侵入する事や,2016年に,ニースの通りにローリーを乗り入れるのは,もっと簡単でした.とにかく,武装イスラム教徒らは,建物を破壊するより,多くの「異教徒」を殺害する事にもっと関心があります.最近のスリランカのイースターの日曜日における自爆テロは,ISISの関与であり,殆どがクリスチャンで,約360人を殺害しました.


ローマ法王または,カトリック教会がノートルダム寺院火災の背後にあるという他の示唆があります.建物は古く,維持するのに巨額の財政上の債務があったのです.取り壊した方が良かったのです.カトリックにおいては,新設に関心が吹き込まれ,熱望がありました.しかし,私達は,ノートルダム寺院が,フランスのカトリック教会やローマ法王に属さない事を学びました.寺院は,フランス国家に属しています.




私が次に見たビデオは,ある建築家の家庭から来た建築家が作成したものでした.ノートルダム寺院の構造の状態と火災の危険性が特に指摘された極秘の報告が2016年に,政府向けに明らかに作成されました.同じ頃,ノートルダム寺院の建造者の模型が,造られました.大聖堂エリアの再開発を計画した内容で,塔のないものでした.大火で最初に落ちたのは,塔でした.火災の数日前に,12使徒と4伝道師らの像は壁龕(かん)から,故意に首を盗られて,「復帰」するために,フランス南西部のペリグーに運ばれていました.火災の最中,重要な遺物は無事であったと,高らかに宣言されました.火災の発生する前から,既に幾つかは持ち去られていました.使徒や伝道師らの石像の頭部は,それらの足元にあって,運び出されるのを待っていた事がビデオに記録されています.


屋根を燃やすためには,屋根を支えている梁に火を付けなければなりません.800年経った古い樫の梁は,虫に食われ,腐っていたと考えられます.その建築家は,逆に,樫の梁は,この30年間で鋼のように硬くなっていたと,言います.800年後も,それらは硬さを保っていました.それらは,屋根の真下で通気が良く,湿気の影響を受けなかったのです.簡単に火が付きませんでした.それらに火を付けることは問題でした.そのため,彼らは梁に溶剤を塗布し,着火させました.


報告によると,梁には「キノコ」や菌類が生えていました.ある会社が,梁の全てに,生物を駆除する液体を塗布しました.その液体自体は,梁に着火させたものではありません.そうするためには,何かの物質が添加された筈です.建築家は,ミサイルの燃料や発破作業に使う爆発物である「ナノ・テルミット*4」のような物で着火させたと示唆しました.ナノ・テルミットからは金属のデブリ(屑)が出来るので,今火災の原因を調査している中で,見つかるでしょう.建築家は,変な色の炎がノートルダム寺院の屋根から出ていたのを見ました.そして,建物の高い部分の後ろの足場で,爆発のような徴候を見ました.爆発の後,火は急激に広がりました.


誰が,何のためにノートルダム寺院を燃やしたのでしょうか.大規模商業施設やスーパーマーケットを,大聖堂の中庭を拡張し,或いは,寺院の前に舗装した大広場に作る計画が,時々浮上していました.マクロンは,ノートルダム寺院は,5年以内に再建すると言っています.寺院を当初使われていた材料を使って,そのような短期間に再建することは,不可能です.多分,鉄筋コンクリート構造と屋根には広いガラスが使われて,再建されると思います.遠くから見た外観だけが,古いノートルダム寺院に似たものになるでしょう.観光客は,ガラスの屋根の全体から,素晴らしいパリの眺めを得るでしょう.それは,ロンドンの「ミレニアム・ホイール=大観覧車ロンドン・アイ」へのパリの対抗となるでしょう.


中庭のスーパーやモールは,旅行者のあらゆるニーズを満たすでしょう.イエス様は,神殿から,両替商や商人を追放しました.彼らは,新しいノートルダム寺院に,徹底的に(復讐のため)戻って来るでしょう.宗教は最小となるでしょう.フランス王・聖ルイスとジャンヌダルクは,中世において,ヨーロッパを信仰に導きました.彼らは,良くなっても本当に忘れ去られ,再建したノートルダム寺院は,今風の商業(主義)と堕落が横行するでしょう.


再建には,何故,5年しか掛けないのでしょうか.2024年には,パリでオリンピックが開催されます.野心的な国中の指導者達は,オリンピックのホストとしての栄華を受けるでしょう.偉大な古い象徴的な建物より,新材料で再建され,大統領によって保護された商業イベントの方が,何に相応しいですか.しかし,建物には,信仰も聖霊もなく,フランスと世界が悲しむでしょう.



以下は,フランス語の二つのビデオです.




訳者注
*1 ナントの勅令(仏: Édit de Nantes):1598年4月13日にフランス王アンリ4世がナントで発布した勅令.ユグノーなどのプロテスタント信徒に対してカトリック信徒とほぼ同じ権利を与え,初期近代のヨーロッパでは初めて個人の信仰の自由を認めた.


*2 不可知論:事物の本質は認識することができないとし,人が経験しえないことを問題として扱うことを拒否しようとする立場である.

*3 フリーメイソン(英: Freemasonry):16世紀後半から17世紀初頭に,判然としない起源から起きた友愛結社. 多様な形で全世界に存在し、会員数は600万人を超える.この友愛結社(組合)は管轄上、独立したグランドロッジもしくは一部が東方社(オリエント、大東社系)の形で組織され,それぞれが下部組織(下位のロッジ)から成る自身の管区を管轄している.これらの多様なグランドロッジは,それぞれが認め合い,あるいは拒否し,境界を形成する.秘密結社または「semi-secret」(半分秘密)団体と表現する場合がある.


*4 ナノ・テルミット: "スーパーテルミット"とも呼ばれ,点火後高温の発熱反応を特徴とする一部の準安定分子間複合材(MICs)の通称である.ナノテルミットはナノメータースケールで親密に混合された酸化剤と還元剤を含む.ナノテルミットの材料を含むMICsは反応物質として軍用の推進剤や爆薬や火工品としての使用が検討されている.従来のテルミットはエネルギー開放速度が遅いため,限定的に留まっていたが,ナノテルミットは原子レベルに近づく反応粒子によって創造されエネルギー開放速度が増加する.MICsまたはスーパーテルミットは全体的に推進剤や爆薬や火工品として軍用として開発される.



<鷹の目>
ノートルダム寺院の火災が報じられた時,世界中の人達は,不審火を疑ったと思います.しかも,消防隊員らは本気で消火に当たっている様子もないようでした.計画的に焼き払ったとまでは思わなくとも,不審は残っていました.イスラム過激派の仕業を想起した人もいたでしょう.


ロバートソン氏が,ビデオ等を精緻に調べて,大火災の意味を報じてくれました.5年で再建するというマクロン大統領の表明が,全てを物語っていると思います.フランスはますます,無宗教・無神論に傾倒して行くのでしょうか.代表的なキリスト教国の信仰が矮小化されて行くことは残念です.


グローバリズムの扇動に踊らされて,大量の移民を受け入れた結果,パリなどの街には,多くの難民や貧民が溢れている様子が報じられています.他民族の侵入によって,国の芯が失われて,小国に分裂して行ったのが,ヨーロッパの歴史です.それをまた,繰り返すのかと危惧します.チァイナ・マネーが,ギリシャに次いで,イタリアにも浸透するようです.次は,フランスやドイツかも知れません.


グローバル化などという言葉に酔ってはいけません.人類は,まだ国境を撤廃できる程,人倫道徳が高揚していません.移民が入ると,必ず悪人達が暗躍し,悪事が蔓延ります.ノートルダム寺院周辺が,悪の巣窟になる可能性は十分あります.マクロン初め,フランスの指導者や有識者達が,フランスの歴史と伝統,文化を確実に保存することを期待します.


フリーメイソンは,英国人のセシル・ローデス(Cecil Rhodes)が,1716年に,ロンドンにおいて設立したようです.プロテスタント,カトリック,ユダヤ教,ヒンズー教,ゾロアスター教,仏教など世界中の宗教界を巻き込み,数年で,ヨーロッパ,ロシア,インド,南ア,米国,中国,日本,豪州,南米などに拡大して行きました.フランス革命の原動力の一部にもなったようです.南アを経由して,ローデスらは,ロスチァイルド家と関わりを持ちます.その後,米国に渡り,カーネギー家とも関係が深まります.つまり,所謂,グローバリストの発端のように思われ,今に至っています.内情は不詳ですが,このところのヨーロッパへの大量移民の動きも,一連のグローバリストの策謀と考えられます.


日本は,移民政策に転向する必要はありません.特に,中国や半島出身者の入国には,注意しなければなりません.反日,侮日,そして国体を破壊しようとする工作員が含まれています.大量の移民など論外です.米国にも多くの極左が入国して,活動しているようです.政界や教育界,メディア等への彼らの侵攻は,日本の比ではないようです.アボニムは遺言のように,共産主義の共の字がある限り,勝共運動を止めてはならないと言われました.その通りだと思います.私達は,機会ある毎に,共産主義の否を訴え,神主義を教示しましょう.

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