サンクチュアリ週刊ニュース

主に,米国サンクチュアリ週刊ニュースの和訳です.

実体御言葉集の考察 -アボニムは原理によって働かれますが,私はそうではありません- 



2019.5.22


何人かの兄弟姉妹達が,「実体御言葉研究グループ」と彼らの新著「基元節と聖和」について,私に聞いて来ました.副題は『神様の御国,アボニムは置き去りにされる』です.私は,最近,この動きに関係している兄弟姉妹達と3時間の議論をしました.それについて,4つの問題を今週と次週に,公開します.


1.著書において,個人的な悔い改めと本当の信仰生活の厳しい役割,心身の統一,そして,神様の御言葉・心情・人格による審判などに関するアボニムの御言葉に焦点を当てていることに共感しました.私達の救いが,(a)赦免(贖宥)の信仰,(b)隷属型の信仰,(c)業績による信仰,(d)条件的信仰によるものではないとする著書の見解に同意します.アボニムが私達に度々教えられたように,神様の御心と心情への繋がりを強調することには,賛同します.


2.残念ながら,「基元節と聖和」は,真の家庭の血統と真の母の役割について,原理やアボニムの御言と矛盾する神学説を立てています.例えば,45ページには,「誰かの母が堕落したということは,彼女は不完全であるという事です.このような母が持つ,どういう血統から子女様達は生まれたのでしょうか.その血統を持った誰かが,後継者になれますか.もしそうならば,その基台(ベース)は何でしょうか.」


46ページには,「この観点から,誰かが,同じ(生物学的な)血統を持つという美徳から,神様の血統の後継者としての正当性を主張するには,不可避的に,彼または彼女が生まれた時,母は完成していなければなりません.」


本著は,明らかに,真の家庭の子女様が,無原罪で生まれるためには,「真の母」は完全でなければならないと言っています.これは,アボニムの教えですか.或いは,実体御言グループが,指名された相続者の主張が単なる生物学的なものであると考えているのですか.


原理は,キリストは「人類の真の父母として,来られなければならない.彼のみが,堕落した父母から生まれた人類を新生(重生)させて,原罪を拭うことができるためである(原理講論p268).」と説明しています.祝福と理想家庭Ⅰ,第4章において,アボニムは「キリストが来られる前は,女性は天使長の妻として働いていました.しかし,キリストが来られると,天使長は,彼の為に妻を失います.」と説明されました.


つまり,キリストは,堕落していない種を持って来られ,堕落世界から一人の女性を復帰します.同著に示されているように,「真の母」は「無(原)罪」である必要はないし,彼女は完成されていなくても良いのです.1960年に韓鶴子氏は準備されていましたが,彼女は「完成」されていませんでした.先のお二人の候補も同様でした.以下のアボニムの御言に見られるように,彼女の多くの試練と挑戦にも関わらず,彼女は,後の数十年間において,悲しいことですが,完成できませんでした.


アボニムは,何度も韓鶴子氏を褒めて,彼女が極めて難しい道において責任分担を果たせるように,彼女を励ましました.しかし,アボニムの御生涯の最後の十年間の御言から明らかなように,彼女がもがいていた事を,苦しくもご存知でした.少し,例を示します.


祝福を通した摂理312巻,177ページ,1999.10.15,ウルグアイ
「オモニムも絶対信仰,絶対愛,絶対服従を持たなければなりません.自己を中心とするのではありません.アボニムへの絶対信仰,絶対愛,絶対服従です.よって,オモニムがここに居て,自分自身の考えがあり,自身の隠れ場を作ったならば,大問題となります.先生は,それに関与できません.しかし,それが不可避的に生じれば,私は飛び越えます.私は,もう一度山を築きます.今,私達は完成期に入りました.もし,オモニムが責任を果たさなければ,多くの候補者がいます.


文師の説教集394巻,35-36ページ,2002.10.6,
「イエス様は独り子と呼ばれました.」これは,驚くべき言葉です.彼は,神様を父として侍り,言われました「私は,独り子である.」独り子は,初愛の初の息子です.神様の隠れた愛は根であり,全てのものは,彼に繋がって実るべきです.イエス様は独り子でしたが,彼の対象のパートナーとなる独生女(独り娘)がいましたか.救いの歴史は,復帰の歴史です.独生女はどこに居ますか.彼女は,堕落圏の女性です.堕落した女性です.(絶対信仰,絶対愛,絶対服従と栄光の天国創建への道,2002.10.6)


同433巻,139ページ,2004.1.26,
「今,オモニムもここにいらっしゃいますが,先生の話として,先生はオモニムと離婚して,新しい結婚を準備したいのです.その通りです.神様,彼女はまだ,汚れています.勿論,私が誰かと新しい家庭を作るという意味ではありません.私は,彼女への愛を維持することが出来ないと言っているのです.一切をご破算にして,新しい愛が必要です.


同489巻,27-29ページ,アボニムの御話,2004.2.
「そして,最終的に,真の父母様は,神様と一体となり,永遠の体を主張するために,来られて一所懸命働きます.皆さんはこの事を知る必要があります.オモニムは,再創造され,作り直される必要があります.オモニムには,主張する権利はありません…オモニム,分かりますか.あなたの責任を知り,アボニムの責任を知る必要があります.


アボニムは,更に幹部達に忠告しました.「惨めな皆さん.皆さんが,神様の王の権利を完成していないオモニムのことを言い広めると,何が起こるか知っていますか.サタンが,皆さんを倒すでしょう.米国で,女性連合の会長だった人が,子供達に聞きました.『父は母を崇拝するの?』そして,かの人は子供達に,父が彼女を拝むべきだと教えました.」


2005.2.21,
「統一運動の中心がありますか.核になる家庭がありますか.先生は,今まで,オモニムを適正に立てることで克服できる迫害を克服し…全ての困難を受け入れてきました.世界の統一は,一人の女性を育て,理想の妻にすることより簡単です.オモニムはこの事を知りません.彼女は,今すぐ聞くべきです.この事を知るべきです.皆さんは,彼女が昨日言った事を知っていますか.彼女は「アボニムは原理によって働かれますが,私はそうではありません.」と言いました.

2005.7.3,
「オモニムは,私達がもっと素晴らしい世界に入る時までに,アボニムと完全に一体化する必要があります.オモニムはこの事を知りません.オモニムは,世の中にいる他の人の様でした.」


2009.2.16,
「私は,サタンをエデンの園の主権のもとに服従させようとしていますが,オモニムは出来ません.97%まで出来ましたが,3%がまだ残っています.ラスベガスにおいて,アボニムとオモニムは一体化出来ませんでした.彼女は『私は,アボニムの言われることは聞きません』と言いました.私がそれに対応すれば,二人は離婚し,アボニムとオモニムは無関係の人々となります.


コメント
アボニムが説明されたように,1960年の真の父母様のご聖婚は,蘇生期の祝福でした.40年の家庭生活の後,お二人は,長生期の神様の祝福を受けられました.最終の完成期の祝福は,本来,2012年1月に予定されていましたが,基元節まで延長され,実現しませんでした.それは,神様が,再臨のこの時に起こった事として,直面した最も悲しい且つショッキングな事実でした.


息を引き取るまで,アボニムは韓鶴子氏が克服できるように祈られました.あなたは,アボニムが,50年寄り添った妻が心の中ではずっと前に離婚していた事を知って,どれ程辛かったか,想像は出来ますか.これが,彼が受けなければならなかった最悪の十字架ではなかったですか.2013年の初めに,彼女の独生女異端論を支持しないために,彼女が彼を追放した後,亨進ニムも,兄弟姉妹達が何が本当に行われたのかに気付くために「沈黙を破って」の前に2年間待ちました.


しかし,アボニムが1999年に言われたように,他の候補者が居ました.アボニムは,何人かの姉妹に結婚しない様に指示されました.後に,アボニムは,これらの姉妹達と霊界の聖人達を祝福しました.韓鶴子氏のアボニムの方針への明確な反逆が明らかになった後,これらの姉妹達の一人である康賢實氏が,89歳にして,アボニムが指名された相続者,亨進ニムに侍り,支援する為に,ペンシルベニアに来る事によって,異常な勇気と信仰を表しました.彼女の医師は,彼女が米国への長距離飛行をすると,亡くなるかも知れないと警告しました.


2017.9.23に,この傑出した姉妹は,韓国(南)における最初の弟子であり,アボニムから「統一教会の母」と呼ばれ,真の父母様の完成期のご聖婚にて,アボニムと祝福されました.この例外的な姉妹が,もう一度,彼を愛し侍るために,命を懸けた事を知って,アボニムの粉々に打ち砕かれた心は,癒されたに違いありません.


原理に説明されているように,キリストの肉的な血統が重要でなければ,彼は,地上に二度帰って来ることは無かったのです.復帰は,霊肉の両方です.だから,アボニムは,彼の直系の血統の相続者が,常に,彼の教えを守る中心者として仕え,摂理を継続すると言われました.


亨進ニムが相続者に指名された認定は,彼がアボニムの息子であったというだけではありません.アボニムは,彼と妍雅ニムに,結婚まで純潔を守ったかどうかを三回尋ねました.幸いに,彼らはこの点では勝利されました.それは,彼らが美しい絶対性の結婚をされた一つの理由です.そして,父母としての20年の体験が,新旧の祝福カップルに恩恵を継続しています.亨進ニムはこの位置を求めませんでした.そして,自分自身を指名しませんでした.彼は,彼がこの役目に就くというアボニムの心と意思に,単純に任せました.


基元節と聖和の著書が,アボニムが最年少の息子を三度指名した事と,彼が真の家庭の中で,或いは統一運動全体の中で,他の誰よりも資格があると言われた事を,明らかに論じないのは残念です.実体御言グループの兄弟姉妹達は,彼らと駒場夫人が,亨進ニムが,アボニムに選ばれた相続者であることを知っている,と言います.それが真実なら,彼女ははっきりそう言うべきです.アボニムが,彼(亨進ニム)は他の誰よりも例外的に,はるかに資格があると言われた,彼の価値を,評価するのは彼女がすべき事ではありません.


まだ,多くの事を語れますが,次週のメールに記します.


敬具
リチャード



<鷹の目>
忘れかけていた内容が,また髣髴しました.韓氏の変節を知ったアボニムがどんなに悔しかったでしょうか.詳細は,2017年の暮れに公開されたNikolaus Beutl氏の二つの論説に記されています.その内容を知る人は,驚愕したに違いありません.「あなたは原理に従って働かれますが,私はそうではありません」と言われた時,アボニムは,どのように応えられたのでしょうか.閉口されたのではないでしょうか.聖人の孤高と孤独がひしひしと感じられます.神様とアボニムしかご存知ない事が沢山あると思います.誰にも理解されない中で,お独り,神様の願いを果たすために,御自身をいつも犠牲にして歩まれたアボニムであったに違いありません.側近と言われる人達ですら,アボニムの事をよく知らないと言われていました.まして,私達のような末端にまで,真実が伝わる筈もありません.ただ,御言として残された内容から,私達は真実を汲み取るしかないと思います.そして,私達は神様とアボニムを慰労して差し上げるべきです.家庭連合は,不都合な御言を沢山,削除したり,改竄したようです.それでは,アボニムの御心は,埋没させられます.真実の御言の保存を強く望みます.そして,真実を後孫に正しく伝えなければなりません.


さて,Panzer会長の説明にもあるように「実体御言研究グループ」は,日本の駒場グループと繋がっています.原理モドキのような論説をいくら構築しても,最後は魑魅魍魎になるだけです.アボニムの御言を正しく保存し,学び,受肉しましょう.真の母の完成や完全性を論じる所までは良いのですが,韓氏を否定して,誰かが使命を代行するのではありません.真の母は真の父によって育てられ,完成するというのが正しい観点です.また,聖霊は神様でもないし,人間でもないのです.実体聖霊と言うのはあり得ません.実体聖霊という言葉は,真の母の位置をかすめ取るものです.それは偽りと考えましょう.女神信仰に繋がります.亨進ニムは,何度も,女神信仰は邪悪であると指摘しておられます.原理からの微妙なずれが,年を経ると共に広がり,やがて太平洋の対岸のように開いているでしょう.原理モドキにくれぐれも注意しましょう.

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