2)信仰で成長する自由な人達

家庭連合の食口の皆さん．皆さんの家庭で，夫と妻は真の愛で一つになっていますか．皆さんのお子さん達は，神様と真の父母様の願いによって，よく育っていますか．皆さんは，四大心情圏と三大王権と皇族圏を完成する為に前進していますか．勿論，皆さんが私に，「あなたはどうですか．質問しているあなたは」と聞けば，当然，同じことが私にも言えます．

しかし，家庭連合本部は，皆さんが，真の家庭を達成できるように助けてくれますか．皆さんの多くは，真の父母様の意思に従う為に，祝福を受けて，真の家庭を確立する為に，玄界灘を乗り越えて，日本から来ました．皆さんは，ご両親が，泣き叫び，皆さんの肩を掴んでも，ご両親から，自らを引き離しました．皆さんは，家族から，縁を切ると警告されても，それを無視して，韓国に来ました．皆さんは，全ての関わりを切って，真の父母様に侍り，真の夫婦と真の子女を産むことを具現化する四位基台を確立することを決意しました．

皆さんは，日本で持っていた全ての物を，本当に捨てて，ここに来ました．皆さんはこの道を選びました．いくつかの決意をして，一旦，み旨は完成し，皆さんは，真の家庭を築きました．夫婦として歩み，子供さん達と共に，皆さん自身を，家庭で誇らしく，兄弟や両親に見せました．でも，皆さんは今，どこに居ますか．皆さんの家庭は，どうなりましたか．

皆さんは，誇れる夫婦ですか．皆さんのお子さん達は，節操のある若者に育ちましたか．俗世間の模範となりましたか．皆さんのお子さん達は，両親を誇りに思っていますか．彼らは，皆さんに感謝していますか．

今日まで，皆さんは，犠牲となり，神様のみ旨の道に服従して来ましたが，物事はどうして，このようになりましたか．皆さんの失敗ですか．

これらの言葉が，皆さんの気分を害したら，済みません．皆さんのプライドや自尊心を傷つけるつもりはありません．そして，私は，皆さんが，人生で，或いは，皆さんの選んだ方向が，間違った選択をしたと，言うつもりはありません．皆さんは，間違った選択はしていません．正しい方向でした．しかし，家庭連合幹部達は，重大な失敗をしました．家庭連合は，真の家庭の為にあるべきですが，彼らは，皆さんが教会のために存在するかのように生きるよう指導しました．それが間違いです．

彼らは，皆さんに，家庭を犠牲にしても，教会に仕えるように言いました．それは，決して小さい問題ではありません．事実，この指導によって，私達は，神様のみ旨の正しい方向から，拡散する事となりました．私達は，全員，真の父母様から祝福を頂きました．皆さんは，誰一人として，自分で主体者や相対者を選んでいません．アボニムが皆さんの約婚をして下さり，真の家庭を形成するように言われました．しかし，今の家庭連合は，皆さんの家庭には関心がありません．彼らは，全員，「結果」，別名，皆さんの「実績」にしか関心がありません．彼らにとって，皆さんは，実績収支計算書の数でしかないのです．

更に，彼らは，皆さんが祝福を受けた後に生きる人生の質については，関心がありません．皆さんが，祝福に苦しみ，言語，文化，コミュニケーションの詳細と苦闘している時，彼らは，心のこもったケアをしてくれましたか．カウンセリングがありましたか．彼らがしたことは，皆さんに「宣教師」というタイトルを与えて，彼らが得た機会ごとに，伝道の為に，皆さんを家庭から遠ざけただけでした．そして，奉仕も同様です．彼らは，名簿を作成し，皆さんに教会の掃除をさせて，食事を作らせました．その時，彼らは，お客を招いて，皆さんに「韓服，韓国の伝統衣装」を着させて，お客の前で歌わせました．そして，皆さんは，プライドも自尊心もない，まるで人形のように，彼らの指示に従いました．彼らは，皆さんに，これは，「教会の指導者に従う事」であり，良い信仰生活の実践を意味すると言いました．

皆さんのお子さん達が，学校で「多人種」の子供として，除け者にされ，「統一教会の子弟達」とレッテルを貼られ，彼らが学校生活に適応できず，結果として，苦しんだ時，教会は何のカウンセリングもしないし，彼らが，学校生活に適応できるように手助けすることもありませんでした．殆どの祝福家庭の子女達は，彼らの素性(identity)に自信がありません．二世であるという誇りを感じる代わりに，彼らは，素性を隠さなければならないし，自分達を恥じて生きなければなりません．来る日も来る日も，毎日，教会で生活している母親達に失望した子供達は，最後は，両親を不信し，正常な普通の家庭を羨むようになりました．結局，彼らは，両親の望みや目的を拒否し，教会と距離を置くようになりました．

良く言われて来たことですが，「み旨の道に従いましょう．そうすれば，私達は，真の父母様のゴールを実現できます．」しかし，今日，私達は，組織そのものが，全ての価値の中で最高の価値を代表するかのように振舞う「家庭連合」を相手にしない様に，注意しなければなりません．もし，私達が物事を誤解して，私達は，全ての努力と時間を純粋に，家庭連合のために与えなければならないと考えるならば，更に問題が生じるだけです．

アボニムは，「神様のみ旨を達成する方」として，この地上に来られました．彼は生涯，子女達を探す父母の心情で，真の人間，真の家庭，真の理想世界をこの誤った，堕落世界に築くためにのみ，生きられました．その目的の為に，彼は，血と汗と涙を流されました．それ故に，家庭連合が存在しているのは，真の家庭の為です．連合は，それ自体の為に存在しないし，存在できません．最終的に，家庭連合の存在目的は，真の家庭を実現する事です．

歴史的に語れば，殆どの教会は，最初は，世界に奉仕する場所として設立されましたが，時間が経つと，彼らは自分達の目的になり，教会は，結局「神聖」となりました．これは，正しく，共産国で起こっている事に似ています．共産党が最初に，労働者の楽園への案内者として設立されますが，一度力を握ると，党自体が，最高の善となり，最も重要な価値となりました．

私は，もう一度強調したいと思います．家庭連合は，祝福家庭の為に存在することに意味が有ります．祝福家庭は，家庭連合のために存在していません．更に，祝福家庭は，「献金摂理」の為に，或いは教勢拡大の為に犠牲となるべきではないのです．これらの事自体は，「真の家庭運動」には殆ど，関係がありません．

実際に，成約時代において，伝道は，私達が外に出て，通りで誰かに語る事ではありません．寧ろ，私達は，真の家庭を築き，人々に，それがどういうものかを見せるべきです．一つかみのチラシを持って，説教をする人を見つける代わりに，私達は，自分達の行いによって伝道し，その上に，人々に，真の愛を実際に具現化し，実現した模範家庭を見せることによって，伝道すべきです．

天一国を実現するために，家庭連合は，「教会員は教会の為に何をすべきか」という事を心配するよりも，「私達は，どういう種類の人達になっているのか」そして「私達は，どのような家庭になるべきか」という事をもっと考えるべきです．私達が何を出したかに関わらず，私達の人生に，根本的且つ重要な変化がなければ，私達の全ての努力は，実体的な結果を齎すことができないでしょう．

まず，もし，私達が真の存在となり，生活を変えれば，真の感覚における伝道が，自然にそして，自動的に起こります．世俗の社会においても，アボニムの驚異的且つ高尚な生涯を知る人は，沢山います．アボニムを，心から尊敬する多くの平和大使達がいます．そのような平和大使の多くは，祝福を受けています．彼らは，私達の日本の食口達による犠牲をよく知っています．そこで，何故，彼らは家庭連合の会員にならないのですか．私見では，彼らは，私達の生活を見て，私達の信仰の実践がどうであるかを見て，私達の家庭を見て，彼らは，家庭連合に入らないのです．

彼らが，私達に出会った時，彼らが実際に見たのは，盲目の信仰であり，多額の献金だったのではないかと，私は疑います．多分，彼らは，私達の疲れて，うなだれた顔を見たと思います．彼らが入会しない理由は，多分，真の父母様(アボニム)は，とても立派なのに，彼らが，私達を見ると，「この人達は，真の父母様に従った結果でしょうか」と考えた為だと思います．

この意味で，真の証人となる事は，忙しく，活動して，あちこちを走り回る事ではないと思います．寧ろ，内的成長と変化における私達の不断の，終わらない努力が，真の証であると思います．

寧ろ，私自身の自由な判断と自由な決定に従って動き，家庭連合の幹部達が，私の為に考え，私の為に何かを決めれば，それは，奴隷のような軽率な動き以外の何ものでもありません．文亨進ニムは，これは，魔法に掛けられたような者と言っています．彼は，皆さんに目覚めるように呼び，叫んでいます．彼は，人々を目覚めさせて，皆さんは，この奴隷のような状態から解放されなければならないと語っています．彼が「愚か」と叫ぶ時，彼は，私達を目覚めさせようとしています．

<鷹の目>
本稿の前半は，主として，日本から渡韓した食口達，特に，女性達を引用して，記されています．韓国と日本では，事情が違っていますが，組織と食口の関係は似ていると思います．韓国では，韓国人食口達が自分達の意思で自由に振舞うので，組織は，従順に従う日本から来た食口達を，言わば隷属させていたように感じます．海外宣教においても，同様の構図があると聞いています．日本でも，組織に完全に組み込まれた食口達は，言わばロボットのように，組織に使われている気がします．このような状態は，少し考えれば，異常であることはすぐに分かります．常識的な平和大使達が，家庭連合に入会しないのも，当然の成り行きと思います．

「統一教会を解体しなければならない．」と，何度も言われたアボニムのご心境を察しましょう．組織が拡張しても，祝福家庭が真の愛の家庭とならなければ，本末転倒ではないでしょうか．肥大化した組織に多くの自称聖職者達がぶら下がり，その数十倍以上の食口達が，彼らを支えている仕組みは，共産国の党員と庶民の関係と酷似しています．本質から乖離した信仰組織など何にもならない事は，既成教会においても，周知のことです．連合，UCI，何々派が，何処かで何かの大会を催したと言って騒ぐ必要はありません．主たる目的は，集金ですから．どんなに立派な御言を語っても，一人の困った食口を助けられないような組織なら，真の愛の欠片もないのですから，早々に解散した方が良いでしょう．

私達は，アボニムの遺産(御言)と伝統を守り，家庭を完成させて行きましょう．私達，個々人が，どれだけ，アボニムに近づいたかを心配し，それを日々振り返りましょう．それが，本質だろうと思います．私達は，残念ながら堕落性を拭いきらないままで，子女を授かりました．私達に，内在する堕落性の一部は，子供達に引き継がれたと感じます．それらをどうすれば，徐々に拭えますか．何代も懸けて，真の愛を実践しながら，理想家庭を実現するしかないでしょう．アボニムの正当な後継者，亨進ニムの呼び掛けに応じて，多くの眠っている食口達が目覚めて，立ち上がることを期待します．