サンクチュアリ週刊ニュース

主に,米国サンクチュアリ週刊ニュースの和訳です.

康賢實オモニム「孫良源(ソン・ヤンウォン)牧師*1,平和の使徒」


2017.4.27



聖書拝読: 使徒行伝7:59-60


人々が石を投げつけている間,ステファノは主に呼びかけて,「主イエスよ,私の霊をお受け下さい」と言った.それから,跪いて,「主よ,この罪を彼らに負わせないで下さい.」と大声で叫んだ.ステファノはこう言って,眠りについた.


皆さん,おはようございます.


今日は,平和の使徒として知られている孫良源牧師について語りたいと思います.彼は,20世紀の初頭,韓国の南部で生まれました.日本で学び,東京にて伝道され,キリスト教に転向しました.彼は,ホーリネス教会に所属していました.彼は,伝道活動をしながら,聖書学院を卒業し,1935年に平壌にある神学校に入学し,1938年に卒業しました.


日本の要求する神社参拝を拒否したために,1940.9.25に,彼は逮捕され,6年間投獄されました.出獄の後,彼は,愛養園(エヤンウォン)教会の牧師となりました.


1948.10.21に,彼の二人の息子は,麗水地域の暴動で殺害されました.彼自身は,1950.6.25に,北朝鮮が韓国を侵略した時期に,殺害されました.彼のお父さんは,教会の長老でした.二人の兄弟も牧師でしたが,北朝鮮が韓国を侵略した時期に,全員,殺害されました.


この家庭は,信仰の模範です.彼は強い祈祷をする青年として知られていました.そして,信仰の為に有名でした.彼が担当した,愛養園教会は,ハンセン病患者の援助に集中しました.孫牧師が,彼らを助けるだけでなく,慰労していた事は有名でした.彼は,患者達に触れるのを恐れず,傷の手当てもしました.それ故に,彼は「愛の使徒」として,知られていました.


孫牧師が,復興会に参加するために,何処かに行った時,彼は,自分のコミュニティにいる患者達に渡す為に,お土産を買いました.彼は,彼らの信仰の父であり,愛の父でした.


1948.10.19に,麗水の順天(スンチョン)地区で,暴動が起こりました(麗水・順天事件,国防警備隊の反乱).この暴動は,共産主義思想の影響を受けた若い学生達によるものであり,彼らの多くは,暴動の最中に政府軍によって殺害されました.孫牧師には,二人の息子が居て,彼らは,その地域の中等学校に通っていました.共産主義の学生達は,牧師の二人の息子を捕まえて,二人は犠牲になりました.


共産主義の学生達は,孫牧師の二人の息子に,イエス様を裏切り,否定するように要求しました.彼らは,二人の息子に「君達が,イエス・キリストを否定すれば,私達は君達を許します.君達は,私達の革命に入ることが出来ます.」しかし,息子の一人(兄)は,強く応えました「皆さんは,私の頭を切断することは出来ますが,私の信仰を切ることは出来ません.皆さんは,サタンによって馬鹿になっています.そして,私は,皆さんがイエス様に従うよう求めます.」


そして,銃殺隊の共産主義学生の司令官は,部隊に,その息子の銃殺を始めるように言いました.息子は言いました「私は,後悔しません.私が今死ねば,天国に行きますが,皆さんは,この殺人を犯すことによって,地獄に行くことを知っていますから,私は死にます.」この言葉で,銃殺隊の司令官は,もっと怒りました.そして,彼は,部隊にもう一度,銃殺するように言いました.そして,彼らはそのようにしました.彼らが,銃殺を始めた時,その息子は祈りました「天の父よ,私の霊をお受け下さい.彼らは,大きな罪を犯しています.」彼がこれらの言葉を終える前に,彼は殺害されました.


弟は,兄がこのように殺害される様子を見ていました.その時,彼は,拘束していた人達を振り払って,兄の体を抱く為に行きました.彼は,宣言しました「兄よ,あなたは,今天国に行きました.私は,あなたに従って,天国に行きます.」


弟は,銃殺隊に戻り,言いました「皆さんは,何故,この罪のない人を殺害しましたか.私は,今も皆さんが,悔い改めてイエス様を受け入れるよう求めます.」群衆の中の一人が,叫びました「あの少年も殺せ!」そして,他の人達も「そうだ,そうしよう.そうしよう.」と連呼しました.弟は宣言しました「私は,兄が行ったように,天国に行きます.私の信仰は,兄に劣るものではありません.」


彼は,両手を十字架のように水平に差し出して,宣言しました「私は,イエス様と同じ格好で,天国に行くでしょう.」そして,彼は,胸を銃殺隊に差し出して,命じました「前に出て,撃ちなさい.」群衆は言いました「この弟は,兄より悪い.私達は,彼を生かしてはおけない.殺さなければならない.」そして,彼らは,そうしました.彼を銃殺しました.


彼は,撃たれる時言いました「天の父よ,どうか彼らをお赦し下さい.彼らは罪を犯しています.どうか彼らが悔い改めることをお助け下さい.」彼は,お父さんとお母さんに大声で叫びました.そして,兄の傍で,ぐちゃぐちゃにされました.これが,彼の末路でした.


銃殺隊の学生の中に,ジェソンという学生が居ました.彼は,後に銃殺刑を宣告されました.孫牧師は,その地域に住む教会の牧師に接触しました.そして,ジェソンを助けるように頼みました.そして,彼は,銃殺にはなりませんでした.


彼の姓は,安(アン)でした.孫牧師は,数日後,アン・ジェソンの家を訪ねました.彼が接触した牧師の奥さんは,ジェソンは,二人の息子を殺害した銃殺隊の一員であったことを指摘しました.孫牧師は,若者に,彼の所に来るように要請しました.若者のお父さんは,震える声で,息子に,孫牧師の所に行くように言って,彼に挨拶しました.ジェソンも立ち上がって,震えて,牧師の近くに行きました.


彼が,近くに引き出された時,孫牧師は,両手を握って言いました「君は,ジェソンですか.何も心配することはありません.私は,既に君の過ちを赦しました.私は,神様も君を赦されたと信じます.」「私は,君の罪を忘れました.覚えていません.私は,君が信じている間違った思想から抜けて,イエス様を受け入れることを望みます.」


更に彼は「私は,君に,私の二人の息子がしたことをするように望みます.」と加えました.彼は,ジェソンに,二人の息子の信仰の後,彼自身を模範として,また,二人のような強いクリスチャンとして生きる  ことを望むと話しました.ジェソンは,一言も話せませんでした.彼は頭を垂れて,唯,泣いていました.


その時以来,孫牧師は,ジェソンのことを,本名のアン・ジェソンとは呼ばず,彼自身の姓を与えて,別名のソン・ジェソンと呼びました.彼は,ジェソンを釜山の聖書学院に送り,彼は牧師になり,そのことを祈りました.


孫牧師は,有名です.1950年に北朝鮮が侵略した時,人々は,侵略から逃れるために,南下しましたが,彼は拒否しました.彼は「私は,どのようにして,この教会から離れて,自分だけが助かりますか.」彼は,1950.9.23に,共産主義者達の暴動によって,殺害されました.


彼は,自分の二人の息子を殺害した若者を,自分の息子として処しました.そして,彼の教育費も払いました.彼が,イエス様の心情を受け継いでいなければ,そのようなことは出来なかったでしょう.この事は,彼が,素晴らしい牧師であったことを示しています.私は,聖書学院で学んでいたその若者に会いました.


これらの人達は,長生きはしませんでしたが,有意義に生きました.私は,神様が彼らの人生を導くことが出来たことを強く感じます.彼は,普通の人ができない事をしましたが,彼はイエス様の愛の心を受け継いだからこそ,それが出来ました.


数日前に,朱基徹牧師の話をして,今日,皆さんにこの話をする理由は,私達は,彼らの犠牲と殉教の精神を受け継ぐ必要があるからです.そして,彼らは,アボニムの為に生きる犠牲の生涯の後,私達が倣おうとするモデルとなり得ます.


もし,私達が,そのように生きれば,私達は,神様のみ旨を地上に完成することが出来るでしょう.


どうも,ありがとうございます.


ビデオ: 

39:31-1:07:45


*1 康オモニムは,初めヤン・ウォンと語っていますが,聞きなおすと,ヤン・ムンのように応えられました.英訳は,Yang Moonとなっていますが,Yang Wonが正しいと思われます.


<鷹の目>
孫牧師は,神社参拝を拒否して,6年間投獄されて,出獄されました.この事も去ることながら,動乱前の麗水・順天事件において,二人の息子を殺害されて,その銃殺隊の一員だった若者を赦し,改心させて,後に教育を受けさせて,牧師にしています.考えられない偉業です.更に,愛養園(教会)を建てて,ハンセン病患者を看ていたと言いますから,もはや聖人の域に到達しておられます.動乱で多くの人達が,南下する中,患者達を残して,独りで避難する訳にはいかないという信念と覚悟を決めて,9月に殺害されたようです.孫牧師の偉業は,今は記念公園や記念館に残されているようです(麗水市栗村面新豊里).機会があれば,訪れたいものです.


さて,二回続いて,殉教者のお話でした.今日生きる私達は,彼らのような固い信念をもって,犠牲の道を歩み,殉教の道を歩む事ができるでしょうか.アボニムの御生涯が,正に,犠牲と生きて殉教を越えられた道でした.前回も書きましたが,今は,アボニムの後継者,二代王様と共に生きて,犠牲と殉教の道を越えて行く時代です.正しい者達は,何時の時代も批判され,罵倒されるものです.しかし,実績を積めば,誰も批難することは出来ません.私達は,天一国を創建することによって,誰にも批難されないような盤石な基盤を創りましょう.

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